昔から、うちの食卓で欠かせない “お気に入りのもやし” があるんです。
シャキっとしてて、水っぽくなくて、お値段もやさしい。
夫が鍋にもみそ汁にも山ほど入れるから、ほぼ毎回買っていました。

ところが先週。
スーパーに行ったら、そのもやしだけ棚がぽっかり空っぽ。
値札のところには小さく「出荷停止」の文字。
え?
もやしにそんなことある…?
天候の影響? 設備トラブル?
理由はよくわからないけど、しばらく入らないらしい。
とりあえず私は
「いつものがいいって言ってたし、無理に別のを買うより今日はいっか」
と、もやし売り場から静かに退散しました。
夫、騒ぎ出す
帰宅して夕飯の支度をしていたら、夫が味噌汁の鍋をのぞき込みながら
「……あれ? もやし、ないん?」
と言うんです。
いやいや、あなたですよ。
「いつものがいい」って言い続けてたの。
なので正直に
「出荷停止になっててね。いつもの無かったから買わんかったよ」
と言ったら、
「え〜! 別のでもいいけん買ってきてほしかったわ〜!」
……ちょっと待って。
あの記憶、どこへ?
あなた、いつもは“違うもやしはなんか違う”とか言ってませんでしたか。
私「え、いつものがいいって言ってたから買わんかったんやけど?」
夫「いや、無いなら無いで“代打もやし”でいいんよ!」
その言い方よ…。
なんで急に野球みたいに言いだすの。
もやしにチームプレー求めないで。
主婦の気遣いは、たまに空振りする
こっちはこっちで
「せっかく料理するなら気に入ってるやつがいいだろう」
と思って動いているのに、
夫は夫で
「ないならないなりに、別のを楽しみたい」
らしい。
いや、知らんし。
急に柔軟性を出してこないでほしい。
でもそのやりとりをしながら、なんだか笑ってしまいました。
もやし一袋でここまで話が広がるなんて、ある意味平和です。
いつものって大事なんだなぁ
結局その日はもやしなしで夕飯を作りました。
夫はちょっと物足りなさそうだったけれど、
「まあ、しゃーないか」とお味噌汁をすする姿はどこか穏やかで。
次の日スーパーへ行って、別のメーカーのもやしを買って帰ると、
夫「おお。これでもええわ」
とすんなり受け入れ。
そんなら昨日も文句言わんといてよ…と思いつつ、
“いつものもの”があるありがたさを少しだけ実感しました。
食卓の小さなこだわりって、案外その人のリズムみたいなものなんでしょうね。
夫の中では、もやしはもう “食材というより相棒” みたいな存在なのかもしれません。
また明日も別のメーカー探してみようかな。
どれが気に入ってくれるんだろ。
※リンクにはアフィリエイト広告を含む場合があります。
今日も読んでいただきありがとうございました。
ランキングに参加中です。
