これは少し過去のことを振り返ってます。
義父が脳梗塞で倒れてからしばらく、大病院での入院生活が続きました。
その後リハビリ病院へ転院し、数か月にわたるリハビリを経て、ついに退院の日がやってきました。
👇義父の入院中の様子
当初、医師からは「もう歩けないかもしれない」と言われていましたが、杖を使えば歩けるようになり、自分でトイレにも行けるまでに回復しました。
その姿を見たとき、私も夫も「とりあえず一安心」と思い、ほんの少し希望を持ったのを覚えています。

しかし同居が始まると、現実はそう甘くはありませんでした。
減塩や栄養を意識して食事を作っても「味が薄い」「麺が食べたい」と文句を言われる。
おだやかだった義父が、全く違う人のように見える時もありました。
介護サービスも「同居だと家族がいるから」と利用できないことが多く、その分の負担は私にのしかかってきました。
私もキャパオーバーでイライラすることがあり、口うるさく言うことも増えてきました。
そんな生活が数か月続いた頃、義父は「やっぱり自分で暮らす」と言い出しました。
私は正直、驚きよりも「そうか」と思ったのを覚えています。
一方で夫はショックを受けていて、その姿が今でも印象に残っています。
義父の決断には、「一人で暮らす方がサービスを受けやすい」という現実と、「家がなくなるその日まで自宅で暮らしたい」という強い思いがありました。
その背景には義父母が抱えていた借金の問題もあり、簡単に解決できるものではありませんでした。
最終的に義父は実家に戻り、その後生活保護を受けることになりました。
この経緯については、また別の記事で書いていこうと思います。
義父の退院と同居生活の始まり。
それは、私にとって「介護の理想」と「現実」のギャップに打ちのめされる経験となりました。
けれどこの経験があったからこそ、制度や支援の使い方を学び、家族としての次の一歩につながっていったのだと思います。
今日も読んでいただきありがとうございました。