先週、とっても嬉しくて、心が洗われるような時間がありました。
いつもは画面越しに会っている大切な仲間たちが、はるばる県外から来てくれたんです。
普段は家族や義父のことでバタバタしている毎日ですが、この日ばかりは夫に家のことを少しお願いして、大人だけの時間を過ごさせてもらいました。
みんなで向かったのは、徳島市のお隣、小松島市にある四国八十八ヶ所霊場の第18番札所「恩山寺(おんざんじ)」です。
駐車場に車を止めてからの紅葉も綺麗でした。
みんなでおしゃべりしながら登って行きました。




知っているようで知らなかった、お参りの作法
恩山寺の参道は、緑が深くて、歩いているだけで空気が変わるような場所です。
本堂に着いてから、お参りに詳しい友人に正しい手順を教えてもらいました。

手水の清め方、鐘のつき方、ロウソクとお線香をお供えする順番……。
「なんとなく」でやっていたことが、一つひとつ意味を知ることで、すごく丁寧な行為に変わっていくのを感じました。
みんなで声を合わせてお経を唱えると、空気がピーンと張り詰めるような、なんとも言えない厳かな気持ちになりました。
空海と母の、深くて温かい愛の物語
お参りの途中、友人が恩山寺にまつわる「ある物語」を教えてくれました。 それが、とっても心に響くお話だったんです。
実はこの恩山寺、昔は「女人禁制」のお寺だったそうです。

修行中の弘法大師(空海)を訪ねて、お母さま(玉依御前)がここまでやって来られたのですが、女性だからという理由で入山できず、門の前で足止めされてしまったのだとか。
そこで空海は、お母さまを迎え入れるために、なんと17日間もの間、滝に打たれて修法(秘法)を行ったそうです。
「どうか母が入れるようにしてください」と、必死に女人解禁を祈願したんですね。
その祈りが届いて、ついにお母さまは入山を許されました。 そしてお母さまは、ここで自らの髪を切って奉納し、出家されたのだそうです。
母として、特別な思いがこみ上げて
その話を聞いたとき、なんだか胸がいっぱいになってしまいました。
厳しい修行の道にいる息子を、一目見たくて訪ねてきたお母さんの気持ち。 そして、そんな母を想って、決まりを変えるために命がけで祈った空海の気持ち。
時代は違っても、親が子を想い、子が親を想う気持ちは変わらないんだなぁって。
娘と行った1~3番札所👇
境内にある「玉依御前の剃髪所」と言われる場所を見ながら、私もふと、娘の顔が浮かびました。
「私も娘のために、これくらい深い愛情を持てているかな」 「いつか娘が私の手を離れていくとき、私はどんな顔で見送るんだろう」
ただのお寺巡りだと思っていたけれど、ここには「親子の愛」がたくさん詰まっていたんですね。
そう思って改めて手を合わせると、さっきよりもっと深いところから祈りの言葉が出てくるような、特別な気持ちになりました。
仲間と過ごす、かけがえのない時間
今回は、県外から来てくれた仲間とこの時間を共有できたことが何よりの宝物です。
大人になると、仕事や家庭のことで忙しくて、なかなか友達とリアルで会う機会って減ってしまいますよね。
ましてや、こうして徳島まで来てくれて、こんなに素敵な話を聞かせてもらえるなんて、本当にありがたいご縁だなと思います。


お堂の前で写真を撮ったり、納経所で納経印をいただいたり。 学生時代の修学旅行みたいにワイワイしながらも、心の中はとても穏やかで満たされた一日でした。
四国の自然の中で、気の置けない仲間と過ごす時間。 そして、時を超えた親子の愛に触れた時間。
それは私にとって、明日からまた頑張るための、一番のエネルギーチャージになりました。
次に娘とここに来るときは、「ここはね、お母さんと息子さんの愛のお寺なんだよ」って、教えてあげたいなと思います。
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